2017年3月25日土曜日

富士見岳と大黒岳、長野県

大黒岳からアレタ沢へドロップ

乗鞍高原の上部で山スキーを楽しんで来た。まず、カモシカゲレンデから滑り台を経て、摩利支天(2872m)と富士見岳(2817m)のコルへ登り、富士見沢を途中まで滑った。一旦シールを貼り直して、鶴ヶ沢へ移動、富士見岳と大黒岳(2772m)のコル(県境広場)へ登り上げ、鶴ヶ沢の一つ北のアレタ沢?へ滑り込んでから尾根をトラバースして鶴ヶ沢へ戻った。位ヶ原山荘南の谷を滑り、冷泉小屋を経て再度アレタ沢に移動、エコーラインとの交差地点から鳥居尾根に乗ってゲレンデに戻った。
 今日は乗鞍がホームグランドのKさんとOkさんの後を追いかけるだけ、何処をどう滑っているのかわからないうちに、いつの間にかゲレンデに戻っていた。後で地図を確認するとエコーラインの自転車ヒルクライムコースを巧妙にショートカットした行程で、白日夢のような一日になりました。新装なった湯けむり館で一風呂あびて帰宅。Kさん、Okさんありがとうございました。


全体ルート
上部ルート

ケモシカゲレンデリフトの始発を待つ
ツアーコースを登る
吊尾根が青空に映える
滑り台へ
不肖ヶ池の向こうに恵比寿岳、右のピークが富士見岳
稜線からドロップ
Okさん
大滑降
鶴ヶ沢右岸で一休み
県境広場へ登り上げる
畳平と恵比寿岳
大黒岳からドロップ
富士見沢を隔てて富士見岳
再度富士見沢へ滑り込む
位ヶ原山荘前の広場で下山ルートを確認
鳥居尾根を経てゲレンデゴール、お疲れ様でした


使用カメラ:Nikon 1J4+NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6

2017年3月20日月曜日

牛岳(965 m)、富山県

鍋谷ゲレンデ(ユートピアゲレンデ跡)トップから立山方面

春らしい好天の一日。三年ぶりに、スキーと自転車を使って温泉スキー場〜牛岳〜鍋谷〜山田温泉〜温泉スキー場を周回してきた。牛岳は市街地から近く、温泉スキー場から山頂往復なら半日コースだが、この周回コースなら総移動距離23キロ、累積標高差は900m、一日楽しめます。


牛岳山スキー
三年前の記録
四年前の記録1
四年前の記録2
五年前の記録



本日のルート

先週営業終了した牛岳温泉スキー場ゲレンデを登る
ゲレンデトップから牛岳
大きなカモシカの足跡
奥山林道から鍋谷ゲレンデ上部
正面の尾根を登る。牛岳山頂(987m)は右のポコ。
鍋谷全景
登りの最後は気持ちの良いブナ尾根
左から、毛勝三山〜剣岳〜立山
東端のコースを滑降
MTBに乗り換える
牛岳温泉スキー場ゴール

使用カメラ:LUMIX DMC-LF1



2017年3月11日土曜日

白木ヶ峰(桑谷山、1206m)、岐阜県

山頂

 奥飛騨の里山、白木ヶ峰に登ってきた。八尾の白木峰と紛らわしいが、同じようにブナが美しい。場所的にも近く、白木峰から万波川を隔てて10キロほど東にある。地図に山名は無いが、登山者には桑谷山とも呼ばれているらしい。越中西街道(国道360)沿いのスキー場跡から取り付くのが簡単。スキー場下部の標高が350mなので山頂までの標高差は850m、豪快滑降とは行かないが、森林浴を楽しみながら、のんびり登るのが楽しい。山頂周辺の地形が複雑で、復路で登り返しがないようGPSと睨めっこして、慎重にルートファインディングしたが下りも一回シールを貼った。
 尾根沿いに登れば、雪崩の危険性は低い。猪谷の国道分岐から車で10分くらいでアプローチ良く、高山線の杉原駅が近いので電車で行く事も可能。今日は最初 靴ラッセルだったのが上部で膝ラッセル、しっかり汗をかけた。午後になっても気温上がらず、この時期としては素敵なパウダーを満喫。

二年前の記録はコチラ
三年前の記録はコチラ



本日のルート

白木ヶ峰スキー場跡から取り付く
浅い谷を行く
雰囲気の良いブナ尾根
ブナの老巨木

広々とした山頂
雪の下は湿原?
ヤマガラが喧しい
帰りに滑ろうと思っていたゲレンデ上部から雪崩
念のため、末端まで行って人が埋まっていないことを確認

使用カメラ: LUMIX DMC-LF1


2017年3月8日水曜日

生物の大きさと時間の矢



井上陽水「人生が二度あれば」やクイーン「ボヘミアン・ラプソディー」の詩にあるように、既に起こってしまったことや取り戻せない時間を悔やむことは誰しも経験することで珍しいことではありません。「覆水盆に返らず」な現実は、しばしば私たちを悩ませ、底無しの後悔を誘います。我々にとって現実の時間は不可逆で、過ぎてしまえば二度と元へは戻りません。何故でしょうか?
 熱力学の第二法則によると、宇宙のエントロピー(S)は常に増大し、これ以上増えることが出来ないエントロピー最大の状態、すなわち「平衡」に達すると、宇宙の内部ではこれ以上いかなる正味の反応も観測出来ない状態になります。エントロピーとは乱雑さの程度を測る尺度であり、巨視(マクロ)的に捉えると、熱量Qを絶対温度Tで割り算したもの、微視(ミクロ)的に捉えると、ボルツマン定数をk、取り得る状態の数をWとしたとき、S = k lin W と表すことができ、エントロピーは乱雑さの尺度、という解釈からはこちらの方が理解しやすい。例えば、部屋の中が散らかって乱雑な状態というのは、たまたま散らかっている一つだけの状態を指すのではなく、膨大な数の散らかっている状態のどれでも良いので、整頓された秩序のある状態よりも場合の数が多くてエントロピーが大きな状態ということになります。
 いま直方体の箱の中に10個の気体分子(例えばヘリウムガス、吸い込んで声を出すと可愛くなる気体)が入っているとします。気体分子のそれぞれは別個の存在なので、便宜上区別するためにA〜Jの記号を振っておきます。この箱を左右二つに仕切ったとします。10個の分子が全て右の区画にある場合の数(状態の数)は一通りしかありませんが、、もし左右それぞれの区画に5個ずつあるとすれば、その場合の数は、10個の中から右の区画に入れる5個を選ぶのと同じなので、10×9×8×7×6 ÷ (5×4×3×2×1)= 252通りあります。左右に入れる個数を指定しない、すべての場合の数は2^10=1024通りなので、両方の区画に均等に5個ずつ入る確率は252÷1024≑0.25で約4分の1になります。左右に4個と6個、3個と7個と不均等になるほど確率は低くなり、全部の分子がどちらか片方の区画に入る確率は0.002です。
 したがって、平均して1秒に一つの分子がランダムに左右に移動すると仮定すると、1024秒÷2(約8分半)に1回はすべての分子がどちらかの区画に1秒程度滞在する時間がありますが、多くの時間はどちらの区画にも均等に近い割合で存在することになります。この例は、気体分子が10個、1気圧なら体積が10立方ナノメーター(10^-9 m)^3 程度のミクロな系を想定している場合の話ですが、普段我々が知覚出来るような体積の箱と気体分子の数(例えば容積1リットルの箱に10^23個くらい)になると100億年観察してもすべての分子が片方の区画に局在することはありません。つまり、物質がどこかの場所に局在した状態から宇宙が始まったとして、物質分子は移動できる空間の中でなるべく均等に分布するように拡散して行き、二度と元に戻ることはありません。「マクロな系では、常に確率のより大きな状態に変化していく」というのが熱力学の第二法則の意味するところで、これが過去から未来という時間の向きを決めている唯一の根拠なのです。言い換えると、時間が不可逆で我々が過去に戻ることが出来ないのは、確率の高い事の方が起こりやすい、という当たり前の事実に基づいていることになります。しかしミクロな系、たとえば上に挙げたような微小空間になってくると、そこには瞬間的に物質が全く存在しなかったり、平均値の数倍の分子が存在する特異な状態を観察することが出来るようになります。これをカメラで撮影してやると、時間が逆転するような不思議な映像を見る事ができ、これをstochastic 効果というのでした。この効果が観察されるほど生物の体が小さくなってしまうと、その振る舞いは予測不可能で制御の効かない事態が生じてきます。生細胞の小ささの限界は、そうならないように決まっていると考えられていて、時間の不可逆性は、生物に不可欠な秩序を保つための宿命なのです。



2017年3月4日土曜日

大崩山(2523m)、岐阜県

山頂から笠〜穂高方面

今年もKさん、Okさん、Osさんの名古屋パーティーに混ぜていただき、乗鞍の大崩山に登ってきた。去年は久出牧場からスカイライン沿いの尾根コースを往復したが、今回は同じコースで登り、山頂から北面を滑って平湯キャンプ場に降りた。
 天候にも恵まれ、けっして一人では行けない豪快コースを楽しめました。ご同行の皆さん、どうもありがとうございました。またよろしくお願いします。



本日のコース


久出牧場スタート

白山方面

夫婦松展望台
笠〜抜戸〜弓折方面

手前からアカンダナ山、焼岳、穂高連峰

2400m付近の登り

山頂
谷にドロップ


Osさん

Okさん

平湯キャンプ場ゴール

使用カメラ:Nikon1 J4+NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6