2015年4月25日土曜日

弓折岳、岐阜県

槍穂を見ながらランチ

初夏を思わせる好天の一日、新穂高温泉から自転車とスキーを使って弓折岳に登って来た。

6:00 新穂高温泉〜7:50 ワサビ平小屋〜 8:40 丸山分岐 〜 11:10 南尾根取付〜 12:20 標高2400m 13:00 〜 2460m 13:20 〜 丸山分岐 14:00〜  ワサビ平小屋 14:20 〜 新穂高温泉 15:30

今日は、先々週の野谷荘司と同じメンバー、Oさん、Kさんと。深山荘前の無料駐車場に車を停め、MTBにスキーを括り付けてスタート。ロープウェー入り口付近の温泉中心部は整備が進んでいるようで、以前無かった真新しい施設がいくつか出来ていた。工事中の橋を渡って左俣林道に入り2キロほど進むと雪が出て来て自転車はココまで。その後スキーを履いて進むものの、始めのうち何回か雪が切れ、その度にスキーを脱いだ。長年この辺りをホームグランドにされているKさんにガイドしてもらいながら長い林道歩きを楽しむ。15年前の穴毛谷の大雪崩では温泉のすぐ上までデブリが届いたとか、穴毛谷には「あなげだに」以外の云い方があるとか、以前はもっと登山者が多かったとかのお話をうかがいました。
 ワサビ平小屋で一休みしてさらに林道を進み、奥丸山方面への橋の手前で左折。右岸からの大きな雪崩デブリを越えて行くと広大な秩父沢に出る。正面に抜戸岳〜大ノマ岳〜弓折岳の大パノラマを見ながら標高を上げて行く。このへんで私はすでにバテバテとなり、元気なお二人の後になんとか付いて行く。標高1900m付近から真っ直ぐ大ノマ乗越方面へは行かず、右の谷沿いに進路をとる。そのまま谷沿いを進めば鏡平に出るが、2150m地点で夏道と交叉して進路を左に取り、山頂から南に延びる尾根に取り付く。尾根を東に回り込むようにして登り、2400m地点の傾斜が緩んだ場所で大休憩。ランチの後、右手雪庇下の大斜面にドロップするため、さらに登って2460m地点まで。Oさんが一番手で斜面に飛び込む。秩父沢出合まで一気に滑降。後はTLTのビンディングをヒールフリーにして、林道スキーと自転車ダウンヒルを楽しんで終了。深山荘の温泉に浸かってから帰宅。
 登る途中でカメラを落としたのに気づき、上部では探しながら滑ったものの結局見つからず(トホホ)。今日の写真はGPSによるものだが、意外によく撮れていた。三人とも無事ケガ無く降りて来られてなによりでした。今シーズンのスキーはこれでお終いKさん、Oさん、どうもありがとうございました。




本日のコース
  
標高2400m地点、背後に西穂と乗鞍岳。

槍穂高方面
























大ノマ岳

さらに登ってから

大滑降


2015年4月18日土曜日

金剛堂山(1638m)、富山県

金剛堂山山頂

例年に較べて時期が遅くなってしまったが、北尾根経由の金剛堂山へスキー登山に出かけて来た。

7:05旧スノーバレースキ−場 〜 9:25 1352ピーク  10:20 1408ピーク 〜 12:10 山頂 12:30 〜 片折岳 13:20 〜 スキー場 14:30

一昨年営業を停止した利賀のスノーバレースキー場の駐車場に車を停めさせていただき、ハイクアップスタート。無人のゲレンデを登っていく。平野部は春めいてきたが、さすがに利賀、朝のこの時間は気温が低く、雪はカチカチに凍っている。第二リフト沿いの急斜面は一部、スキーを担いでつぼ脚アイゼンに切り替えた。ゲレンデトップまでは行かず、途中から南斜面をトラバースして直接鞍部へ。
此処の標高が1300m、金剛堂山が1600mちょっとなのであと標高差300mくらいだが、途中大きなギャップが二ヶ所ある。北風がやや強いものの春らしい好天下、ずっとシールを付けたままノンビリ進み山頂下へ。雪が固いとイヤらしい場所だが、すでに緩んでおり、北側を巻いて難なく山頂に上がることが出来た。
 祠のある山頂周辺の雪は溶けてヤブが露出していた。休憩後、今度は方折岳方面へ北西尾根を滑降。しかし尾根沿いの雪は所どころ北側へ崩落して切れており、雪のある場所を拾って滑って行くとクレバスで行き止まりなる。南斜面を滑ることも出来たと思うが、後でどれくらい登り返しが必要か分からない。結局山頂から片折岳の間ほぼ尾根沿いを進み、半分くらいスキーを担いで歩いた。片折岳でランチを取った後、そのまま尾根沿いを滑ってスキ−場に戻った。片折岳から先、雪は豊富でスキーを外すことなく降りられた。今日は帰りの林道歩きを避けて尾根沿いコースをとったが、時間があれば栃谷を滑っても楽しそうだった。
 片折岳経由金剛堂山の山スキーは賞味期限切れだが、スキー場から北尾根または栃谷から片折岳までのコースであれば、まだしばらく楽しめそう。



ルート

旧スノーバレー利賀スキー場スタート

ゲレンデを登る 

ゲレンデ上部

1352ピークから仁王山と白木峰

ツリーホールの下に緑

1408ピークから山頂方面

山頂下の雪は辛うじてつながっている

山頂周辺の雪は溶けて無くなっていた

山頂から白山方面、右上は三ヶ辻山

北西尾根を滑降

尾根沿いの雪は崩落している

北西尾根上部はこんな感じ

方折岳から山頂方面

百瀬川

スキー場ゴール

2015年4月12日日曜日

野谷荘司山(1797m)

野谷荘司山頂

好天の休日、白川郷の馬狩から東尾根経由で野谷荘司山に登り、白谷を滑ってきた。

7:00 料金所 〜 8:50 一本杉(1300m)〜 9:50 赤頭山 〜 10:30 ジャンクションピーク 〜 10:55 山頂 11:30 〜 ジャンクションピーク11:40  〜(白谷)〜 料金所 12:10 

先週の奥大勘場山で今シーズンのスキーはおしまいにするつもりが、Kさんにお誘いいただき、早起きして出かけてきた。Kさんの山スキー仲間のOさんもご一緒、いつにない三人パーティーとなった。
 例によって白山スーパー林道の馬狩料金所前をスタートして白谷右岸から東尾根に取り付いた。シールを効かせて、気持ちのよいブナ尾根を登っていく。この尾根の核心部である一本杉下(1250m付近)で雪が切れ地面が露出していた。かろうじて雪がつながっている場所を探し、Oさんはスキーを履いたまま、Kさんと私はスキーを担いで、なんとか突破出来た。
 赤頭山(1603mピーク)は北面を慎重にトラバース、その上の急斜面をなんとかスキーを履いたまま登り上げ、白谷最上部のジャンクションピークに到着。コルへ一旦滑り降りて、最後の登りをこなせば山頂。写真を取り合ってゆっくりランチ。当初は三方岩岳経由の尾根周回コースの予定だったが、思ったより気温上がらず雪は安定していると見て、白谷を滑ることになった。
 ランチの後、準備してジャンクションピークへ移動。少し来た道を戻った後、まずOさんがドロップ。スラフが落ちることも無く、快適に滑降。心配していたノド部分も、左岸南面からの雪崩跡はあるものの、右岸よりの斜面は比較的きれいで問題なく降りられた。雪は最後まで切れること無く、堰堤のギャップに注意して料金所ゴール。連休まで楽しめるかもしれません。
 帰路、お土産に深山豆腐を仕入れ、しらみずの湯に浸かって解散。KさんとOさんのおかげで今日も楽しめた。ありがとうございました。



本日のルート
馬狩料金所スタート

尾根に取り付く

核心部(1250m付近)

スキーを担ぐ

標高1300m付近

1602ピーク(赤頭山)手前

赤頭山北面のトラバース

三方崩山

白谷最上部
山頂へ

笈ヶ岳(左)と笠ヶ岳

山頂

何故かお揃い

白山


白谷へドロップ

ノド手前(1300m付近)

ノドを過ぎてほっと一息

料金所ゴール





2015年4月5日日曜日

奥大勘場山2

森俊氏の著書と付録の地図


昨日の登山のベースとなった奥大勘場は、県道34号利賀河合線(庄川-水無線)のうち冬期閉鎖されない区間の最奥にある。実際には、夏場もゲートが閉じていて奥大勘場から先の林道は、一般車は通行出来ないことが多い。林道を利賀川沿いにずっと南進し、利賀川(水無)ダムから進路を東に変えると水無集落跡に至る。さらに進むと、大長谷から南下する国道471/472 に合流し、楢峠を越えて飛騨市河合の角川に抜ける。利賀川ダムから西に分岐する林道を辿ると牛首峠を経て白川郷へ至る。最近読んだ「五箇山利賀谷 奥大勘場民俗誌」によると、昨日のルートは、集落の人が冬期に谷沿いの雪崩を避けて水無方面へ行く時の登路とされていたらしい。
 大勘場という地名は全国的にも珍しく、恐らく富山のこの場所にしかないだろう。高山性樹木のダケカンバの当て字かなァ、と思っていたのだが、この本によるとそうではない。その昔、飛騨と利賀の人々が定期的に場所を変えて博打をうっていて、大勘場はその最後の場所だった。そこで賭博シーズンが終ると、掛け金の清算をして皆帰っていった。お金を清算することを勘場(勘定?)するといい、大勘場は総清算するという意味であった。それに因んでこの地名がつけられたという。
 利賀川沿いの大勘場から百瀬川を隔てて東にある二ツ屋街道(現在の国道471/472)は、飛騨と越中を結ぶ主要街道の一つで、街道沿いの庵谷(現在の大長谷温泉の近く)に関所があった。従って飛騨の人々が往来して、御法度であった博打をする場所として、裏街道のただ中にある大勘場にその拠点があったというのは十分考えられる。当時この場所に、飛騨を含む庄川地域のちょい悪衆が遊ぶ治外法権地帯があった、というのはなんとも魅力的な話である。大勘場の人々はそこで現金収入を得て、厳しい自然環境の下でも案外豊かな生活を送っていたとすれば愉快な気持ちになる。
 昨日下山後しばし散策しところ、集落内は除雪されておらず、残っている家屋に人の気配は無かった。人口統計ラボによると奥大勘場には現在二世帯三名の方が住民登録されているようだが、積雪期には山を下りて生活されているのかもしれない。



2015年4月4日土曜日

奥大勘場山(仮称、1431m)、富山県

山頂から金剛堂山方面

利賀の奥大勘場から集落の裏山1431m峰に登ってきた。

8:05 県道700m〜8:15 除雪終了地点 〜 8:30 尾根末端 〜 10:35 標高1169m 〜 11:50 山頂1431m 12:30 〜 標高1169m 12:55 〜 尾根末端 13:10 〜 除雪終了点 13:35 〜 県道700m 14:00

奥大勘場集落手前、標高700m地点で車道が小規模な雪崩で塞がれており、車を路肩に停め除雪終了地点までスキーを担いだ。冬期閉鎖の林道を進むと最初に出てくる谷を横断してすぐ左手の尾根に取り付く。最初やや急だが、登るにつれて傾斜が緩んで登り易くなる。尾根は徐々に広くなり、標高1100mを越えると展望が開けて、西方に白く輝く三ヶ辻山〜人形山の稜線が見えてくる。山頂周辺は平原状で、360度視界が開け何処でも歩ける。東方には金剛堂山、その背後には北アルプスが望まれる。山頂でゆっくり展望とランチを楽しんだ後、大勘場山方面を周回しようとも考えたが、集落へ下る南斜面の雪が切れているように見えたので、来たルートを滑降。あっという間に林道に滑り込んだ。
 このルートを使った登山や山スキーの記録は見つからないが、桂書房の「五箇山利賀谷 奥大勘場民俗誌」によると、かつてこの尾根は「のぼりお」と呼ばれ、集落の方が水無方面へ行くときに、雪崩の危険がある谷沿いを避けて上り下りしたルートらしい(この項続く)。




本日のコース

県道上に雪崩、手前の路肩に車を停めてソコから歩く

奥大勘場除雪終了地点

林道を行く

ちょっときわどいスノーブリッジを通過

尾根に取り付く

鉄塔下を幾つか通過する


傾斜が緩んで歩き易くなる

人形山方面

快適なブナ尾根

広くなってくる

三ヶ辻山(右のピーク)

三ヶ辻山〜人形山

山頂下はブナの巨木林

白山方面

御嶽山
  
今日はココまで

山頂周辺は平原状

南(飛騨)方面

遠くに猿ヶ馬場山

大勘場山(1411峰)方面の山稜

登って来た尾根を滑降

利賀川

岩長谷方面への橋

南面の尾根は雪が切れている

除雪終了点


本日の道具
スキー: Atomic Sugar Daddy (163cm)+Dynafit TLT vertical FT
靴: Garmont Radium
カメラ: Nikon1J1+ NIKKOR 11-27.5mm f/3.5-5.6