2013年4月6日土曜日

ナゾの温泉、その後

前は無かった石造の看板


以前やっていたブログ(iWeb版「雷鳥だより」)2010年12月20日の日記に、長野県で見つけた不思議な温泉のことを書いた。iWebはサービスを終了しており、記事を閲覧することが出来ないので、テキストの部分だけ以下に再録する。

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昨日、 国道148号線 を南下中、新潟と長野の県境付近、湯原トンネルと塩原トンネルに挟まれた道路脇に、「源泉掛け流し、湯原温泉」という看板を見つけた。148号線は、白馬方面への通り道で、湯原トンネルを通過する度、いつも温泉特有の微イオウ臭が感じられた。近くに温泉が湧いているらしいのだが、場所が分からない。今年の春に通ったときには、温泉の看板は無かったような気がする。
 スキーの帰路、看板の矢印の方向に従って国道を外れて、姫川の河川敷の方へ降りて行ってみた。未舗装の車道を辿ると、小高い場所に、平屋建ての建物が建っており、湯原温泉の看板がかかっている。
 玄関前に、準備中の札が置かれている。中を伺うと、洗濯物のようなものが干してあり、人の気配がする。しかし、扉をノックをして、声をかけても誰も出てこない。周辺に自動車も停まっておらず、たまたま留守中であったのか?看板には、源泉掛け流し露天風呂、お一人様400円、 営業時間AM10時-PM20時まで、とある。 
周辺を散策してみると、駐車場の奥の方に「塩、猫鼻(湯原0.7k 、蒲原1.6k)千国街道」の立て札があり、古い石仏が沢山並んでいる。由緒のある場所らしい。
 建物は、比較的新しい感じなので、最近出来た日帰り温泉施設なのか?温泉はどこから引いているのか?湯原トンネルのイオウ臭との関係は? 結局、湯原温泉にはこの日入れなかった。
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先日行った家族旅行の帰路、148号線を車で北上中、看板を見かけたので立ち寄ってみた。



建物の外観













 河原沿いの道は、相変わらず未舗装で、水たまりを避けながら駐車場へ。建物の前には数台の自動車が停まっており、玄関の前で数名の男性が輪になって話し込んでいる。手ぬぐいを持って近づいていくと、男性の一人が、気さくな感じで「いらっしゃい」と云って、お風呂に案内してくれた。この方がご主人のようである。建物の内部は雑然としているが山小屋のような感じで、寛げる雰囲気。料金は500円、この2年の間に100円値上げになったようだ。



玄関。見難いが、上に「猫鼻の湯」の看板。



休憩所













 お風呂場は、川側の壁と屋根が取り払われた半露天で見晴らしが良い。大きな浴槽左手の柱に源泉温度55度と書かれている。蛇口が二つ有って、片方が源泉、もう片方が温度調節用の井戸水。右奥の木樽には、シャワー状の湯口から、ぬる湯が注がれている。どちらのお湯も細濁り、近くの若栗温泉や姫川温泉ホテル国富のものに似て入り心地が良い。源泉が勢い良く掛け流されており、お湯の鮮度抜群である。山側には、以前無かった露天風呂の施設も建てられていて、母屋の方と同じお湯が使われているようだ。


お風呂場











露天風呂



















ご主人のお話によると、、、、

 以前、少し下流に猫鼻の湯という温泉があって、1995年の姫川の災害(7.11水害)で流されてしまった。その後、今の建物の玄関付近を掘ってみたら湯が湧いたので、「湯原温泉猫鼻の湯」として新しい施設を作り、営業を始めた。最近、最初の源泉の場所から少し山側に離れた場所を掘ってみたら、今度はホウ酸を含む別の泉質の湯が湧いた。これが今では母屋の方のぬる湯になっている。この泉質は目に良いので、今日浸かれば明日から眼鏡を使わずに済む。

 私が2年前に最初に訪れたときは、営業を始めたばかりの頃で、その時たまたま留守であっただけらしい。ちなみに、今のご主人が、前の猫鼻の湯の関係者であったのかどうかは聞きそびれた。いずれにしろ、また素敵な温泉を一つ見つけた。




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